2013年07月24日

肥満は糖尿病を招き糖尿病はアルツハイマー病を招く|アルツハイマー病と糖尿病 両方を予防する方法|たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学 2時間スペシャル(7/23)

アルツハイマー病の驚くべき増加率の理由が糖尿病!?

 今回は7/23のテレビ朝日系
 「たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学 2時間スペシャル
 〜世代別!いま急増している病気ランキング
 原因から判明した身体を守る【4つの方法】SP」の話題です。

 3年ごとに行われる厚生労働省の患者調査(全国編)を基に
 1999年の患者調査と最新の2011年患者調査を比較して
 絶対数ではなく増加率の高い病気を取り上げた企画でした。

 アルツハイマー病は高齢者世代【65歳以上】で
 最も高い増加率の病気として扱われていましたが、
 実は熟年世代【50〜64歳】でも増加率が高く、
 今回たけしのみんなの家庭の医学で
 アルツハイマーの増加率の理由として取り上げられた糖尿病は、
 今までの定番だった40代以上だけでなく
 絶対数は多くないとはいえ30代、20代でも増加傾向ですし、
 (アメリカでは10代の糖尿病なんていうのも騒がれているよう)
 糖尿病1000万人(実際は700〜800万人台くらい)
 糖尿病の予備軍2000万人時代などといわれてますし、
 その糖尿病の最大原因が肥満ということで、
 その辺も付け加えて書こうと思います。

高齢者世代【65歳以上】でのアルツハイマー病の増加率と原因

 高齢者世代【65歳以上】での12年間の増加率は13.7倍
 2位の急性すい炎・子宮筋腫の4.0倍を大きく引き離してダントツ1位でした。

 国立長寿医療研究センター物忘れセンター部長の櫻井孝先生によれば、
 アルツハイマー病の増加率が高い原因は、
 @病気が広く知られるようになり診断技術も向上した
 A全ての世代で増加中の糖尿病
 とのこと。
 65歳以上の人口は1999年と2011年を比較して1.4倍になったが、
 アルツハイマー病の増加率13.7倍で、
 原因は病気が認知されてきたことや診断技術の向上だけじゃない
 ということで、糖尿病がアルツハイマー病の原因の鍵になっている、
 とのことでした。

 ただ、高齢者世代の糖尿病の増加率2.7倍の8位で
 高いのは確かですが、アルツハイマー病の発症因子は他にも
 高血圧、喫煙、高脂血症などがあるので(Wikipedia)、
 アルツハイマーは糖尿病だけが原因というわけではないのは勿論、
 糖尿病ならアルツハイマーに必ずなるというわけでもない、
 ということは櫻井先生も仰ってました。

 しかし、熟年世代【50〜64歳】でも
 アルツハイマー病の増加率3.3倍の2位と
 かなり高い、
 というかそんな年齢でアルツハイマーになっちゃったら…って数値ですし、
 たけしのみんなの家庭の医学でドラマ化されていた68歳の女性の例でも、
 10年前に受けた健康診断(受けた最後の健康診断)では
 肥満を注意されただけだったのが、
 それから更に徐々に太っていき
 アルツハイマーと診断された時には糖尿病も既に発症していた
 とのことでしたし、
 櫻井先生によれば糖尿病は全世代で増加している
 とのことでしたので、肥満は要注意ですね。

糖尿病の増加率

 高齢者世代【65歳以上】→2.7倍
 熟年世代【50〜64歳】→1.7倍
 中年世代【40代】→1.8倍

 番組では取り上げられてませんでしたが、
 厚生労働省の「糖尿病等の状況」という資料によれば
 (糖尿病と診断された数ではなくその予備軍の調査のようですが)
 サンプルが少ないので年によってバラツキがありますが、
 20代30代ではさすがに「糖尿病が強く疑われる人」は
 1%前後をウロウロって感じですが、
 30代では「糖尿病の可能性を否定できない人」が
 4〜5%に跳ね上がり、
 40代では
 「糖尿病が強く疑われる人」が3〜5%くらい
 「糖尿病の可能性を否定できない人」が6〜10%くらい
 と、どんどん上がって行くのが判ります。

アルツハイマー病とは

 脳が萎縮し記憶力や思考力が低下 認知機能に支障をきたす病で、
 脳内にアミロイドβと呼ばれるタンパク質が蓄積し
 神経細胞を破壊することによって発症する
 と考えられている、とのこと。

 認知症の症状があらわれる病気の割合は、
 アルツハイマー   73%
 脳血管性認知症   20%
 レビー小体型認知症  3%
 その他の認知症    4%

 とのことで、認知症はアルツハイマーが第1位と最も多いですね。

アルツハイマーの症状

 @ちょっとした物忘れ→アルツハイマー病の初期症状
 ※ドラマ化された68歳の女性の例では、
  孫のために買っておいたスイカを既に冷蔵庫で冷やしていたのに
  ある場所がわからなくなっていた。
 A同じ物を何度も買う
 ※ドラマの例では、忘れて何度も買った未開封の牛乳パックが冷蔵庫にズラリ。
  自分のしたことを忘れてしまうため、
  習慣になっている行動はつい繰り返してしまうんだそうです。
 B家族の名前を間違える→病が進行している証
 ※ドラマの例では娘と孫の名前を取り違えていました。
 C極端に被害妄想や一時的な性格の激変
  →進行したアルツハイマー病患者によく見られる症状

 ※ドラマの例ではお茶してた友人をいきなり泥棒扱いして
  わめきちらしていました。

糖尿病(U型)とは

 血液中のブドウ糖を摂りいれにくくなり血糖値が異常に高くなる病気。
 その大きな原因肥満

 T型糖尿病は10代で発症するような(小児糖尿病)
 生活習慣とはあまり関連のない糖尿病がほとんどだそうですので(Wikipedia)
 たけしのみんなの家庭の医学でも全く取り上げられていませんでした。

糖尿病とアルツハイマー病の関係

 1999年に患者の調査から
 糖尿病はアルツハイマー病のリスクを1.9倍高める
 という論文が発表され、
 その後の研究でメカニズムが徐々に明らかになったとのこと。

 「元々糖尿病とは血糖値が異常に上昇しインスリンと呼ばれる
 ホルモンの量や働きに異常が生じるが、
 そのインスリンは
 アルツハイマー病の原因となる悪玉のタンパク質アミロイドβの
 分解を助けていることが分かってきた。
 糖尿病になるとインスリンの量や働きに異常が発生するので、
 アミロイドβの分解が進まなくなるため、
 (アミロイドβがたまりやすい)
 アルツハイマー病を発症しやすくなる。」
 とのことです。

アルツハイマー病と糖尿病 両方を予防する方法

 糖尿病については厚生労働省の推奨する予防法でも
 「肥満を防ぐ」くらいしか書いてないですし、
 (でもBMIや標準体重の計算法が書いてあるので役に立ちますけど)
 アルツハイマー病の予防法(Wikipedia)としては、
 ・魚(EPA・DHAなどの脂肪酸)の摂取

 ・野菜果物(ビタミンE・ビタミンC・βカロテンなど)の摂取
 ・赤ワイン(ポリフェノール)の摂取
 ・有酸素運動
 ・知的生活習慣
  (テレビ・ラジオの視聴、トランプ・チェスなどのゲーム、
  文章を読む、楽器の演奏、ダンス)
 ・禁煙

 などが挙げられますが、
 たけしのみんなの家庭の医学では「地中海料理」
 ひとくくりにしちゃった所が面白かったですね。

櫻井先生の推奨する予防する方法
 @1日合計50分ウォーキング
  (20分10分とか分けても構わない、合計で50分あればよいとのこと)
  運動を行うとアミロイドβを分解する酵素を増やすことが
  動物実験で判明しているんだそうです。
 A地中海料理
 櫻井先生によれば
 食生活を調べた研究で食べ物に特徴があり、
 1.魚介類が多い
 2.オリーブ油をよく使う
 3.ワイン(男性で2杯女性で1杯がよいとのこと)
 4.緑黄色野菜が多い

 ということなんだそうです。
 抗酸化作用の多い食品が重要で、
 地中海料理じゃなきゃいけないということではなく
 こういった内容を含めた食材を摂るのが効果的、
 とのことでした。

 【たけしさんのコメント】
 地中海料理食べに行くのに50分掛けて歩けばいい!((*´∀`))



posted by prin at 05:36 | 認知症(アルツハイマーなど) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする