まずは、ニンニク・ S-アリルシステインと大腸ガン予防のまとめ
8/13のテレビ朝日(朝日放送)系
「みんなの家庭の医学 2時間スペシャル〜本当にカラダに効く食べ物が判明SP」の
のニンニクにしか含まれないS-アリルシステインが大腸ガン予防するの話題ですが、
1日経っちゃいましたので、まずはポイントをおさらい的に(´∀`;A。
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チョコレートのエピカテキンで高血圧・動脈硬化予防する話題については
チョコレートに含まれるエピカテキンが高血圧と動脈硬化を予防改善する(血管若返り)!|たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学 2時間スペシャル〜本当にカラダに効く食べ物が判明SP(8/13) 本編その1
を御覧下さい
最重要部分だけまとめると
・ニンニクにしか見つかっていないS-アリルシステインは
大腸ガンを予防する効果が医学的に認められている。
・S-アリルシステインはがん細胞などを見つけ攻撃撃退する
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化させる。
・ニンニクを熟成させた方がS-アリルシステインが増加する
なんていうことになるでしょうか。
大腸ガンができる原因は解明されていない
わかっているのは大腸ガンの原因ではなくて
大腸ポリープ(良性腫瘍)に関してだけなんだそうです。
大腸ポリープは40〜70歳代の日本人5〜6人に1人の割合でみつかり、
2個以上大腸ポリープがある人は無い人に比べて7倍も大腸癌に掛かりやすい
とのこと。
番組では加齢・ストレス・喫煙等で大腸ポリープができ、
何らかの理由で悪性化して大腸ガンになるという説明でしたが、
Wikipedia見ても、
確実なのは加齢・肥満・喫煙・飲酒など、
かなり抽象的。
可能性が高いのは貯蔵肉・食事バランスとか、残念な内容ですね…。
(世界がん研究基金では「赤肉(牛・豚・羊)を制限し、
加工肉(ハム、ベーコン、サラミ、燻製など)は避ける」などと
言ってるようですがそんなの無理ですね)
面白かったのは、
・便通は大腸癌リスクと関係がない(独立行政法人国立がん研究センター)
・多くの人が信じていたにも関わらず、食物繊維には大腸がんのリスクの減少の効果は
ほとんど認められなかった(ハーバード大学公衆衛生学部)
(少なすぎるのは大腸癌リスクになるらしいんですが、増やしても効果が無かった)
ですね。
番組でも言っていましたが、
日本人のがん死亡者数では、大腸癌は男性は3位なのに女性は1位なので、
便秘はいかにも大腸癌リスクになりそうですが、違うんですね〜。
(あくまで大腸癌に関してだけで便秘自体には食物繊維は効果がありますが)
逆にリスクを下げる要因で確実なのは
少なくともこのウィキペディアの記事が書かれた時点では
運動だめのようですねε-(´・`) フー。
たけしの家庭の医学で紹介されていたニンニクの大腸がん予防効果の研究
1986年 アメリカ国立がん研究所
55〜69歳の女性約4万人を対象に5年間追跡調査したところ、
ニンニクを週1回以上食べる人はそれ以下の人より32%リスクが減少
2006年 イタリアで発表された研究結果
全く・殆ど食べない人に比べ、
食べる人は12%大腸癌のリスクが減少
良くベル人は26%大腸癌のリスクが減少
2007年 世界がん研究基金とアメリカがん研究財団の共同調査
ニンニクが大腸がんに効果があると発表した。
ニンニクに含まれるS-アリルシステインにはどんな働きがあるのか?
京都府立医科大学特任教授 石川秀樹先生によれば、
「にんにくには色んな成分がたくさん入っているんですけれども、
その中でS-アリルシステインという物質がありまして、
それに注目して研究しています。」
「(S-アリルシステインは、)弱っているNK細胞活性を
正常に戻す働きがあると思っています」とのこと
ナレーションでは
「NK細胞、正式名ナチュラルキラー細胞とは、いわば体内のパトロール隊。
がん細胞をはじめとする体内の危険な悪者を見つけると攻撃し・退治してくれる。
ところがこのNK細胞、働き過ぎると弱ってしまい、
全てのがん細胞を退治しきれなくなってしまいます。
そんなとき、S-アリルシステインは弱ったNK細胞に
再びがん細胞を退治させる元気を取り戻させてくれるのです。
「このS-アリルシステインは今のところ
ニンニクにしか含まれていないことが判っています」
とのこと。
因みに、S-アリルシステインについての信用できる記述のあるサイトは
あまりなく、
「S-アリルシステインはにんにくを熟成させることによって生成される
水溶性含硫アミノ酸で、無臭成分です。がん予防作用等が報告されています。」
公益財団法人21あおもり産業総合支援センター内の?PDFとか、
あとは分子構造図書いただけのページとかしかないので、
ホントに最新の研究のようですね。
ニンニクの実際の効果=青森県十和田市の農家のみなさんの場合
青森県は日本のニンニク生産量シェア1位で、
その中でも最も多くニンニクを生産している
十和田市の農家のみなさん(殆ど毎日にんにくを食べている)に
内視鏡検査をしたところ、
50〜60代の日本人10人の平均大腸ポリープ数7個
に対し、
十和田市のにんにく農家さん10人の大腸ポリープ数は2個
もちろん大腸がんもナシという結果でした。
スタジオに登場した
九州大学大学院医学研究院予防医学分野教授の松尾恵太郎先生によれば、
「ニンニクのがん予防効果については色々研究されてきているんですが、
例えば胃がん、食道がん、前立腺がん色んながんで検討されているんですが、
やっぱり特に大腸がんでリスクを下げるという報告がある」
「S-アリスシステインががん細胞を退治するだけではなく
免疫力を高めて風邪の予防効果を示す」
とのこと。
にんにくをどのくらい食べると効果があるのか?
松尾恵太郎先生によれば
「今の段階ではどのくらい食べればよいという具体的な量は判明していない。
量を多く食べれば予防効果がある。」
とのこと。
但し、
「食べ過ぎるとニンニクに含まれる刺激成分によって
下痢などの症状を起こすことがあるので注意」
です。
また、チョコレート編でも登場した
順天堂大学医学部付属練馬病院栄養科係長の高橋徳江先生によれば
「個人差はあると思うんですけど
生ならば1日1片、加熱処理していたら2〜3片
が適当な量と考えればよい」
とのこと。
ニンニクを熟成させるとS-アリルシステインが増える!
十和田市の農家のみなさん、
1日にニンニク1玉くらい食べるのは当たり前みたいな感じで、
生で味噌付けて食べる、刺身にすり下ろしにんにくとか
豚汁にもにんにく、精進揚げにもにんにく、
カレーにも2人前分程度で1玉入れちゃうとか、
ものすごい勢いで食べてたわけですが、
さらに、
ニンニク味噌(にんにくを醤油とザラメで3時間に詰めたもの)、
ニンニクを1年間漬けたニンニク醤油漬け(ニンニク10kg+醤油18リットル)、
3年間漬け込んだニンニクの酢漬け(ニンニク1.5kg+酢1.5リットル)
ニンニクを3年間漬け込んだニンニク酒(ニンニク400g+焼酎800ミリリットル)
なんて保存食も各家で作っていたんですが、
とくに漬け込んだもの3つはS-アリルシステインが大幅に増加させていて、
青森県の株式会社マシス食品医薬品安全評価分析センターで調べたところ、
S-アリルシステインが生ニンニク1gには30μg(マイクログラム)含まれているのでそれを基準にすると、
3年酢漬け=3.8倍
1年醤油漬け=10.5倍
3燃焼酎漬け=11.5倍
S-アリルシステインが生ニンニクに対して増加していました。
石川秀樹先生によれば
「詳しいことはよく判っていないんですが一定期間置いておく事で
S-アリルシステインの濃度が増えてくることが判っている」
とのことでした。
熟成した黒ニンニクとかって意味あるのかなぁ?なんて正直思ってたんですが、
そこまで意図してたかは別としてもちゃんと意味はあったんですね(*^o^*)。
たった一晩でS-アリルシステインを簡単に増やす方法&レシピについては別ページ作りますけど
まーた長くなってきたので、別ページに書こうと思いますが、
ポイントとして、
すり下ろしたニンニクを1晩置くよりも、みじん切りを一晩置く方がよい、
というか、すり下ろしたニンニクはS-アリルシステインが減少してましたので、
勿論用途に因りますが、S-アリルシステインを多く摂取しようとするなら
基本みじん切りか、
1年は無理としてもちょっと我慢して1週間程度醤油に漬け込む方が
グ〜ンとS-アリルシステインが増えるかも・・・・(;´∀`)