2013年09月03日

睡眠ホルモン「メラトニン」を正しく分泌して不眠解消・快眠・体調改善・肥満予防!|主治医が見つかる診療所 シリーズ・ホルモンの力 第1弾【睡眠ホルモン】(9/2)


不眠はつらいだけじゃなく、重大な病気を招くことも…


9/2のテレビ東京系
「主治医が見つかる診療所 シリーズ・ホルモンの力 第1弾【睡眠ホルモン】」
の話題です。


不眠症は、日本人の5人の1人、2500万人も悩んでいるという
データ(出典は2000年のJournal of Epidemiology)もあるそうで、
慢性的な頭痛しつこい肩こり胃の不調倦怠感
それが更に酷くなると
高血圧糖尿病うつ病など命に関わる病気を引き起こす可能性もある、
とのこと。


睡眠については同じ「主治医が見つかる診療所」で6/10にも取り上げられ
この時は「体内時計リセット」に話がフォーカスされてましたので、
「朝太陽を浴びる」「夜、照明を暗くしろ」「パソコンをやめろ」
という話は出てきましたが、
睡眠ホルモンやメラトニンという用語は出てきませんでしたけど、
たまたま見つけた文部科学省のホームページが詳しかったので、
メラトニンやトリプトファンについても書きましたので、
最初に今回のポイントをまとめて書きます。


・睡眠ホルモンとはメラトニンのこと

・メラトニンを正しく分泌出来るようにすればぐっすり眠ることができ、
 不眠症は解消される。

・朝、太陽の光を浴びないとメラトニンが正しく分泌されず不眠症の原因となる。

・夜、強い光を浴びるなどするとメラトニンが減少してしまい不眠症の原因となる。

・メラトニンは脳の松果体で生成されるが、
 その原料となる必須アミノ酸のトリプトファンは体内で生成できない

・トリプトファンを食事から多く摂取すればメラトニンを多く分泌させることができる

というかんじになるでしょうか。

6/10の主治医が見つかる診療所と重複する部分もありましたが、
今回はかなりプラスαな話もあって面白かったなぁと思います。


仕事などの理由(看護師さんなど夜勤必須とか、介護など)で
寝る時間が不規則という場合は、
質の良い睡眠は太陽や電気の光と関係がある?|体内時計のリセット法〜主治医が見つかる診療所健康診(6/10)
に対策がありますので、併せて読まれると参考になるかなぁ〜、と思います。




不眠チェックリスト


12個の質問に当てはまった数の合計不眠の度合いが分かる
チェックリストです。


□01 寝る時間は決まっておらず毎日ばらばらである
□02 平日にあまり寝られないため休日に「寝だめ」をする
□03 起きた時によく寝たと思えない
□04 寝付きが悪い事が多い
□05 夜中に何度か起きてしまう事がある
□06 思ったよりも早く起きてしまう事がある
□07 よく昼間に居眠りしてしまう事がある
□08 集中力が途切れがちでイライラする事が多い
□09 最近面白そうな事があってもあまりやる気が出ない
□10 自分は寝なくても大丈夫な方だ
□11 眠れないのは異常ではないと思う
□12 仕事が忙しいと寝ないで夜遅くまで頑張ってしまう


合計0個の場合
問題なし

合計1〜3個
まだだいじょうぶだが、生活改善や睡眠の質を上げるなど
セルフケアを行って下さい

合計4〜9個
少し注意が必要。セルフケアを行った上で改善できない様だったら
市販の睡眠改善薬(医師の処方がなくても薬局で買える市販薬)
を使ってみましょう(あまり癖にならないように必要に応じて対処することが大切)
※ただ市販といっても医者の処方が要らないだけで
 薬剤師との対面販売になるとは思いますし、
 いきなり睡眠薬勧めちゃうのはちょっとコワイですね(;・∀・)。

合計10〜12個
要注意です。不眠症に近い状態なので専門医への相談をお勧めします
とのことでした。


項目の細かい説明はありませんでしたが、
Wikipediaによれば、
不眠症の症状は
・入眠障害(なかなか眠れず、寝つくのに30分〜1時間かかる)
・中途覚醒(起きるまでに何度も目が覚める)
・早期覚醒(朝早く目覚めてしまい、もう1度練ることが出来ない)
・熟眠障害(睡眠時間は十分だが眠りが浅く熟眠感を得られない)

の4種類に大きく分けられるとのことで、
それらを全部含んで、更に、
ストレスや不規則な生活などの要素を付け加えた内容のリストなんじゃないかと思います。


尚、ゲストの瀬川瑛子さんが、
Gの集中力が途切れがちでイライラする事が多い で、
「集中力は途切れないですけど、イライラするとかそういう時は?」
との質問に、
東野副所長が
「ええ〜、なんとなくでいいですよ」
と言っていましたので(お医者さんも何も言わなかった)、
2つ迷うのがあったら1個、くらいに考えればよいかなと思います(^m^ )。


坪田聡医師によるチェックリストの解説
今回のゲスト医師で睡眠のスペシャリスト、睡眠障害科 雨晴クリニックの坪田聡医師
によれば、「セルフケアをしっかりやって欲しい」ということで、
下と一部重複しますが、
◇不眠を防ぐためのセルフケア◇

生活習慣を改善する
朝起きる時間一定にする
食事もなるべく規則正しく3食摂る

寝室の環境を整える
・大体26℃以下の室温湿度も50%前後を保つとよく寝られる
とのこと


また、番組主治医の上山博康医師
羽野晶紀さんが「本番の時とかで版の時興奮して寝られない」
と言っていたことに対し、
「かなりストレスですね。ストレスが掛かると寝られない、
だけど逆に
寝られないことがものすごいストレスになるんです。
不眠スパイラルというのは
どんどんストレスが溜まっていって万病の元、
睡眠障害は全ての病気の元になる」
とのこと。




「毎朝決まった時間に朝日を浴びる」「夜は強い光を浴びない」
だけで不眠症が治る


この辺りから6/10の主治医が見つかる診療所と被る部分がけっこうありますので、
なるべくポイントをまとめて簡潔にいこうと思います。


睡眠ホルモンを正しく分泌し、減らさないポイント
「毎朝決まった時間に朝日を浴びる」
「夜は強い光を浴びない」

の2つなんだそうです。


坪田医師の患者さん(41歳 会社員 女性)は、
不眠症の中でも寝付きが悪いという入眠障害タイプの方で、
・布団に入っても目が冴えて眠れない
・眠っても夜中に何度も起きてしまう
・そんな症状が続いて1ヶ月後、
 頭や肩が耐えきれない程痛い、くり抜いてしまいたい程目が痛い
 といった症状があらわれ、その後3ヶ月間仕事も手に付かない状態
だったが、
坪田先生の
「毎朝同じ時間帯に朝日を浴びて下さい」
「夜になったら強い光をなるべく見ないようにして下さい」

という指示に従い、
毎日同じ時間に起きてカーテンを開けて朝日を浴び、
夜は光の弱い間接照明に変え、なるべく強い光を見ない、
という生活を続けただけで、約1ヶ月後には眠れる日が増え不眠症が改善に向かった、
とのこと。




なぜ「毎朝決まった時間に朝日を浴びる」とメラトニンが分泌されるのか?


坪田医師によれば
「メラトニンの分泌には1日の中でサイクルがあります」
朝起きて太陽の光を見てから14〜16時間くらい経つと
メラトニンが脳の松果体(しょうかたい)から分泌されます。」
とのこと。


文部科学省のホームページでは13時間となっていましたが、
この辺りは学者さんによって見解が違うのか、
坪田先生は14〜16時間と幅を持たせていたので、個人差を考慮されて仰ったのか、
そのへんは判りません。


ナレーションでは
「睡眠ホルモン。その正体はメラトニンという物質。」
「メラトニンは脳の松果体という部分で作られ、
そこから血液を通じて全身に流れていく」
「そして、脈拍をゆっくりにしたり、体温を下げるといった、
人が眠りにつく為の準備を行う。」
「つまり、このメラトニンの分泌を正しく行う事で、
健やかな眠りを手に入れることができる。」
「実は睡眠ホルモン“メラトニン”は、
午前中から日中にかけては、ほとんど分泌されない。」
分泌し始めるのは、その日初めて日光を浴びてからおよそ14時間後
そこから一気に分泌量が増え、1〜2時間程で眠気が強くなり、
人は眠りにつく。」
「そして、寝ている間、徐々に血液中のメラトニン濃度が下がっていき、
一定の濃度まで低下したところで自然と目が覚めるのです。」
「このサイクルがあるからこそ、朝日を浴びることでスイッチが入り、
その夜きちんと眠る為の準備となる」
とのこと。




なぜ「夜は強い光を浴びると眠れなくなる」のか


坪田医師によれば
「メラトニンは、とてもデリケートなホルモンです。
夜に増えてきたメラトニンは500ルクス以上の光を見ると分泌が減ってしまう。」
「たくさんの人がやってることでやめておいた方が良いことは、
布団の中で携帯やスマートフォンを見ることですね。」
とのこと。


ナレーションでは
「メラトニンの分泌量は
300ルクス以上の光を見ると減り始め
500ルクス以上の光を見ると、大幅に減ってしまう。」
「するとメラトニンの濃度が十分上がりきらず、
本来眠くなる時間になってもなかなか眠くならない」
とのこと


☆日常生活の500ルクス以上となる強い光☆
・ベッドに入り、30cm以内の距離でスマートフォンなどの携帯電話を操作すると
 目に入る光は約500ルクスに相当する
・夜中に暗い部屋で見るパソコン 約500〜1000ルクス
・深夜のコンビニなどの店内照明 約1000〜1500ルクス

尚、一般家庭の蛍光灯は、約300ルクス程度とのこと。




ゲスト出演者の質問集と坪田医師の回答


羽野晶紀さんの
「朝日じゃないとダメですか?昼日やったらアカンのですか?」
との質問に対し、
坪田医師
「昼だったらちょっと遅いですけど、午前10時くらいまでに浴びる方が良い」
とのこと。


東貴博さんの
「夜光を浴びない方がいいであれば、たとえばサングラスをして過ごすとかは?」
との質問に対し、
坪田医師
「そうですね、サングラスをして過ごされるのが一番いいですね。
コンビニとか夜行かれる時にですねただですねぇ、
サングラスして入るとたぶんお店の人が嫌がるので」
東貴博さん
「じゃあ、寝る前にサングラスかけてスマホとか見るのは?」
坪田医師
「明るさ的に言うとサングラスしてやればいいですけども、
目が悪くなるような気がしますね」
とのこと(≧m≦)。




忙しい現代人が夜強い光を浴びないようにするのはムリ!
それなら、メラトニンを減らさない3つの方法!!


@昼間、太陽の光をに30分以上浴びる
坪田医師によれば
「日中に明るい光をしっかり浴びておくと、
夜にメラトニンが減ることをストップすることができる」
「できたら外に出るとか窓際へ行って
明るい光(太陽の光)を浴びて頂きたい」
とのこと。

ナレーションでは
「実は、昼間に太陽の光を30分以上浴びておけば、
夜に強い光を見てもメラトニンの分泌量が減りにくくなる。
(2002年発表のアメリカで行われた実験に基づく)」
とのこと。



A暖色の照明を使う
坪田医師によれば
「メラトニンに影響する光っていうのは、
白い光を見た場合と暖色系の光を見た場合と比べると、
白い光を見た方がメラトニンの量が減ってしまう
「ですから夕方から夜にかけては暖色系の光の下で過ごすと良い」
とのこと。

ナレーションでは
「白色の照明に含まれる青色光線がメラトニン分泌を妨げる。」
「白い色の照明でも暖色のカバーを付ければ、
同じように睡眠ホルモンの分泌が減るのを十分防ぐことができる」
とのこと。
とのこと。



Bハミガキは寝る1時間前に終える
坪田医師によれば
「眠る前に歯を磨くと歯茎を刺激して睡眠ホルモンが減ってしまう。」
「白い光を見た場合と暖色系の光を見た場合と比べると、
白い光を見た方がメラトニンの量が減ってしまう
「ハミガキをするなら眠る1時間前にしておきましょう」
とのこと。

ナレーションでは
「実は歯茎を刺激するとメラトニンの分泌が一時的に減ってしまう。」
「もし夜11時に眠りたい場合、10時までにハミガキを済ませれば、
一度減ったメラトニンの分泌量が1時間後には再び増え始める」
とのこと。




睡眠ホルモン“メラトニン”は
食事でトリプトファンを多く摂取することで増やすことができる!


睡眠総合ケアクリニック代々木の理事長で精神科の井上雄一医師によれば
「睡眠ホルモン“メラトニン”の合成に欠かせない物質があるんですね。
睡眠ホルモンができる過程では
トリプトファンという必須アミノ酸が必要不可欠。」
「このトリプトファンというのは体の中では生成できない。」
「トリプトファンは食事から摂取することで体内に吸収することができる」
とのこと。

ナレーションでは
「トリプトファンは睡眠ホルモンの原料となる大切な栄養素。」
つまりトリプトファンが不足すると、脳の中で睡眠ホルモンが十分作れず、
しっかりと眠れなくなってしまう。」
「トリプトファンは食事から摂取しなければいけない」
「トリプトファンを多く含む食材はたんぱく質
「快眠に必要な睡眠ホルモンを作るには
1日あたり約500〜600mgトリプトファンが必要」
とのこと。


☆トリプトファンを多く含む食材☆(100gあたりのトリプトファンの量)
チーズ  290mg
タラコ  280mg
牛肉赤身 218mg
豆腐   98mg
納豆   240mg


効果的なトリプトファンの摂取のしかた
「今日はちょっと足りないかな?」と思った時
トリプトファンを手軽に摂取するとっておきの方法は
ホットミルク
なんだそうで、
牛乳200CCにはトリプトファンが約80mg含まれる
とのこと。

ナレーションによれば
「実は、トリプトファンは吸収してからわずか1時間後には脳に届き、
睡眠ホルモンの材料になるので、
吸収の良いホットミルクを寝る1時間前に飲むと快眠に効果的」
とのことでした。







posted by prin at 09:09 | 睡眠 不眠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする