謎掛けばかり多くてポイントがボヤケ気味でしたけど、
たぶん刺激制御療法と睡眠抑制療法の話!?
9/25のNHK
「ためしてガッテン〜グッスリ!朝まで熟睡ワザ」の話題ですが、
誰にでも判りやすく説明しようとしたんだと思うんですが、
何言ってるんだか逆によく判らないので、
番組にビデオ出演していたエリック・ノフジンガー博士を切っ掛けにして
ネットで調べたら、
刺激抑制療法と睡眠抑制療法というのがでてきてやっと判ったって感じ(´ヘ`;)。
刺激抑制療法というのは、番組内では
不眠症でなかなか寝付けない人が音楽聞いたりや辞書見たりして寝ようとしたり、
とにかく8時間寝ようしたり身体だけは休まるだろうと
早くから布団(ベッド)に入り、眠れず悶々とするなどは、
逆にそれがストレスになって古い脳(大脳旧皮質)が覚醒してしまう、
更には、眠れないことがストレスになって寝室に行くだけで覚醒してしまうから、
本当に眠くなるまで布団に入ったり寝室に行っては行けない、
って部分のこと。
睡眠抑制療法というのは、
刺激抑制療法と被るというか刺激抑制療法とセットって感じですが、
番組内では、
8時間熟睡できるのは20代くらいまでで、
それ以降は無理に7〜8時間寝ようとしても無駄なんだから、
寝つきが悪い人は勿論、夜中に目が覚めてなかなか眠れない人、
睡眠時間は十分なはずなのに熟睡感がない人などは、
睡眠日誌を作り、自分が本当に熟睡できる時間を割り出し、
起きる時間から逆算した時間に布団に入る、寝室に行く、
っていう部分ですね。
(十分睡眠時間があるのに熟睡感が無い人は
睡眠前の過ごし方を見直す別の認知行動療法と睡眠抑制療法の組み合わせ。)
っと余計なことを書いちゃいましたが(ノ∀`)、
以降、なるべく番組内容に沿って、
刺激抑制療法、睡眠抑制療法の話も多少加えて。
番組に出演していた不眠症の方の症状
■雑誌記事などを書くフリーラーター 池田武史さん(57)
・7年前からベッドに入っても2〜3時間は眠れない
・寝ても2〜3時間で目が覚めてしまい、朝起きた時が一番疲れている
・病院に行っても処方された睡眠導入剤はほとんど効果が無い
・生活習慣を改善して睡眠薬を服用しても熟睡感が得られない
・羊に頼っても、気づいたら羊が2万5423頭
・とある日に睡眠中の映像を撮ったが、22時半に寝て7時に起きたが、
その映像ではかなり頻繁に寝返りをうつものの、起きているようには見えず
最初は熟睡したが12時半に目が覚めてしまい4時半まで眠れなかった
・奥さんから見てもグーグー何時間も寝てて、
7〜8時間寝ているのは間違いないと思われている
・一般的な脳波測定をしても20分後には睡眠に入り
8割の時間は眠っていたと判定された(健常者と同じくらい)
・しかし、眠りの深さの測定では、一晩に68回も覚醒しており
そのほとんどは本人も自覚していない数秒〜数十秒の覚醒だった
古い脳の覚醒
番組では
「アメリカ・ピッツバーグ大学のエリック・ノフジンガー博士の研究で、
熟睡できない人7人の脳を精密に調べ、本来休んでいるはずの脳の一部が
熟睡できない人では異常な活動を示していた。それが『古い脳』」
みたいな感じで紹介されていましたが、
ノフジンガー博士については日本語で説明しているHPはほとんど無く、
神経疾患を治療する装置の特許関連の話でわずかに出てくるだけでしたが、
(アスタミューゼ株式会社)
ここにも刺激制御療法や睡眠制限療法などへの言及もありますので、
興味のある方はお読み下さい。
また、番組の小野文恵アナの説明でも一貫して「古い脳」としか言っておらず、
「人間の脳には古い脳と新しい脳があります。」
「進化の過程であとから獲得した新しい脳は大脳新皮質と言います。」
「その内側、更に奥にあるのが古い脳です。
手に入れたのは人間が猿になる前です。」
「古い脳は、いわば本能を司る脳なんです。
例えば、外敵を感じた時、逃げるか、戦うか直観的に判断しようとするのが古い脳。
(例:猫の耳が寝ている時に動いているのは周りを警戒しつつ寝ている状態)」
「実は、新しい脳を獲得した霊長類は深〜く眠らなきゃいけない事情があるんです。
深く眠ることで脳の疲労を回復し、神経細胞を修復します。」
「池田さんは深い眠りがない、こうなると頭がキリッと働かなくなる。」
という説明でしたが
古い脳≒大脳旧皮質(だいのうきゅうひしつ)
と考えて良いと思いますが大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)を
含んでいるから曖昧な表現になっているのかもしれません。
参考:kotobank:旧皮質 通信用語の基礎知識:大脳旧皮質
ダメ出しされちゃった不眠に悩む会社員酒井明さん(57)の眠りにつく秘策
この方も
・30年不眠症に悩んでいる
・酷い時は3時間くらいの睡眠で仕事に出掛ける
・脳波を調べると、一晩に66回も覚醒していることが判明
という状態で、
秘策@ はっきりアーチストや曲かが判らない程度の音量で音楽をかける
秘策A 英語の辞書を読みながら寝る
秘策B ベッドからはみ出した位置で棒を持って落とさないように葛藤してると眠れる“かも”
と、涙ぐましい努力をしてたんですが、
酒井さんの唾液を採取して、古い脳と関わるストレスホルモンの量を測定
したところ、グッスリ眠れる人の2倍もストレスホルモン量が多く、
この後登場した国立精神神経研究医療センターの三島和夫先生にも
このやり方は全否定されちゃいました。
(≧∇≦)
御本人も効果を訊かれて
「眠れないって意味では同じですね。
一度眠りに失敗したら(眠れるのは)4時5時ですからね」
とのこと。
また、登山が趣味だそうで
「山だとテント張っても眠れるし、山小屋でも眠れるんですよ」
(秘策は逆効果な証拠)
とのこと。
国立精神神経研究医療センター三島和夫先生が奨める熟睡感を高めるポイント
(刺激抑制療法)
三島先生によれば
「私達、梅干しを見ると唾が出るとかありますけど、
外国の人とか食べたことない人だと甘そうだなぁとか(だけで、)唾は出ない。」
「結局、本を読むとか音楽を聴くというのは梅干しと同じで、
毎日同じことをやっていると、これ見ただけでも
目覚めが唾と同じように出てきてしまう(勝手に古い脳が覚醒)。」
「もっと言えば、寝室に向かっただけでも目が覚める(寝室=眠れないというストレス)」
「熟眠感のない方は、寝床で悶々としている時間を短めに抑えるというのがポイントです」
「眠くなるまで起きている、それが一番の解決策です」
「横になっているだけでも身体が休まるかなと思って横になっているのは、
熟眠感のない方がやってはいけないことの第一箇条です。」
「横になるだけでも身体は休まるっていうのはウソで、
眠りに問題のない人だったら、リラックスして身体は休まるんだけれども、
眠れなくて不安を抱えている人は、横になっている時間が長ければ長い程
どんどん古い脳が覚醒して不眠が酷くなってきます。」
「日本人はなぜか8時間が良い睡眠だと思ってるんですけど、
8時間たっぷり眠れるのはせいぜい20代くらいまで。
例えば、50代60代になってくると6時間台くらいなんですね。」
「(中高年が)9時間も10時間も寝床に入っていれば、2〜3時間は悶々としている」
「だからもう眠れない時はベッドから起きるんじゃなくて思い切って寝室から出る、
これが大前提ですね。」
※これについては柴田理恵さんの
「それで疲労が溜まっていたりしないんですか?」
との質問に対し
「寝室の外であれば寧ろ身体はリラックスできますので、
ソファーなんかでゆっくりしてたら良い」
「(寝室は)バタンキューの直前で行くってことです。」
とのこと。
また、山瀬まみさんの
「全然眠くなんなくて、朝になって焦らなくて良いんですか?」
との質問に、
三島先生
「もう寝なくて良いと思います、1日は。
っていうのは、人間は必要な睡眠っていうのは必ず訪れてきますので、
それが何日も眠らないなんてことは基本的にありません。
しっかり眠気が来てから横にると眠りの深さも良くなります」
とのこと。
対話形式でだいぶ端折っている部分もあると思うんで、
主治医が見つかる診療所 シリーズ・ホルモンの力 第1弾【睡眠ホルモン】(9/2)
に出演されてた坪田聡先生がAll Aboutに投稿していた記事が
まとまっているので参考になるかと思いますが、
☆ポイントは
・不眠が長く続く人にとって、寝室・布団・就寝時刻などは
不眠に関係あるものと認識されてしまう
・これが条件反射になって、布団に入ると逆に目覚めてしまう
・不眠症の人は、
「眠くなってから布団に入る」
「睡眠とセックス以外に寝床を使わない」
「寝れなければ寝室を出る」
夜通しかかっても眠れるまでこのルールを繰り返す
(その日眠れなければ寝ない)
ここからは睡眠抑制療法ですが
・朝は決まった時刻に起きる
・居眠りや昼寝はしない
です。
睡眠日誌を作るとなぜ良いのか?(睡眠抑制療法)
睡眠日誌は病院で治療を受ければ印刷物をくれるって感じですが、
自分で出来ないこともありません。
睡眠日誌の付け方
@縦軸は日数で1〜2週間分くらい、横軸は24時間の時間帯の表を作る
A帯グラフのような感じで下のように塗っていく
「眠れたと感じた時間」は黒く塗りつぶし
「うとうととした時間」は四角い枠で斜線
「寝床で起きていた時間」も判るように塗りつぶさない四角い枠で囲っておく
三島先生による睡眠抑制療法のやり方
@「眠れたと感じた時間」だけの1日辺りの合計の平均値を出す
※三島先生によれば
「これで判ってくることは、何時間寝たいかっていう希望は別にして、
実質何時間くらい寝ているのか、っていうのが判ってきます。」
とのこと。
A例えば「眠れたと感じた時間」が5.5時間ならこれに30分加えた時間を
寝床にいる時間に設定する
5.5+30分=6時間
※30分加える理由はハッキリ判りませんが、
先ほど引用したアスタミューゼ株式会社の別ページ(研究者も別の人)に
説明があります。
ですが難解なので自分なりに噛み砕いて書くと、
本来のやり方は最初から30分加えるのではなく、
眠れたと感じた時間を5.5時間と割り出したら、
実際起床時間から逆算した時間に寝床に入ってみて
9割熟睡できれば次の日は+15分〜+20分寝床に入る時間を増やし、
8割以下ならその時間分寝床に入る時間を減らす、
といったさじ加減をしながらする進める療法ということのようです。
「寝床にいる時間」の設定は患者さんやお医者さんによっても
多少変わるんでしょう。
B起きたい時間(又は起きなければいけない時間)から逆算して入床時間を決める
例:朝7時に起きるなら上記の例では午前1時に入床する
※三島先生によれば
「この時間より前に寝床に入っても悶々とした時間が増えるだけですから」
とのことで、
「うとうととした時間」「寝床で起きていた時間」は
作らない方が良いということのようです。
また、柴田理恵さんの
「途中で起きて寝付けない時はどうするんですか?」
との質問に対し、
三島先生
「2度寝ができる予感があれば寝て良いんですが、
しっかり目が覚めてしまったら基本的には寝室から出ます」
とのこと。
刺激制御療法のルールに戻って翌日再起を期すって感じでしょうか。
尚、番組では「居眠りや昼寝はしない」という点には触れてませんでしたが、
坪田聡先生によれば、睡眠不足の量が減ってしまったり、体内時計が狂うと
眠気の強さが弱くなってしまうから、とのことです。
また、フリーライターの池田さんは
この睡眠制御療法と睡眠前の過ごし方を見直す別の認知行動療法で
不眠が治ったそうですが、
「睡眠前の過ごし方を見直す別の認知行動療法」については
病院でのカウンセリングだった所為なのか触れられていませんでしたが、
この辺は、
駆け込みドクター!運命を変える健康診断〜睡眠の悩み解消SP(9/15)
で、入浴時間やストレッチ、歯磨きの時間など色々方法が紹介されていましたし、
睡眠ホルモン「メラトニン」を正しく分泌して不眠解消・快眠・体調改善・肥満予防!|主治医が見つかる診療所 シリーズ・ホルモンの力 第1弾【睡眠ホルモン】(9/2)
でも、
夜強い光を浴びないとか、睡眠ホルモンのメラトニンを分泌させるために
トリプトファンを含む食事をする(足りなければサプリ等)、朝光を浴びる等々
テレビでも睡眠・不眠の話題は多いので対策できるかなと思いますので御参考に。
スグできる!脳を静める筋弛緩法(きんしかんほう)
番組の最後にチョロッとやってただけなんですが、案外良いかもしれません。
やってみたらチョット眠くなりました(*^o^*)。
プロレスラーの中西学さんが取材で群馬大学の小板橋喜久代名誉教授
に教わってきたリラクゼーションの方法です。
(スタジオでは東京医科大学睡眠学講座 中島俊さんって方が指導していました)
筋弛緩法のやり方

@背筋を伸ばしすぎず、だらけすぎず、浅く椅子に腰掛ける
A両肩を思いっきり亀のようにすくめて筋肉を緊張させる(5秒間)
B糸が切れたように一気に力を抜く
C15秒間力をゆるめておき緩めている感覚を意識する
筋弛緩法のバリエーション:上半身を使った筋弛緩法のやり方

上のAのやり方をちょっと変えるだけです。あとは同じ。
Aこぶしを握り、脇を締め、こぶしを胸(鎖骨の下辺り)に押し付け、肩を上げる
(腹筋や背中の筋肉に力を入れる)
これを眠る30分程前に寝室以外の場所で行うと良いそうです。
(できればベッドは寝るだけにして頂きたい、とのことです。
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