痛風だけじゃない高尿酸血症(痛風予備軍)の危険
11/13のNHK ためしてガッテン
「尿酸値に潜む死の予言 女性も!30代も!痛風の新常識」の話題です。
番組の性質上、謎掛けしたりが多かったりでなかなか話が進まないので(≧∇≦)
最初に内容のまとめを。
・尿酸値が高いと痛風だけではなく動脈硬化・心筋梗塞の危険がある
(痩せていても、高脂血症や糖尿病じゃなくても、喫煙習慣がなくても関係ない?)
・心筋梗塞のリスクは痛風発症者よりも高尿酸血症(痛風予備軍)の方が高い
(痛風が発症している時は医者にかかって治療しているから?)
・男女とも現在の尿酸値の基準値は7mg/dlとされているが、
女性の場合ホルモンの関係でホントの基準値は5mg/dlくらいで
6mg/dl以上だと男性の7mg/dlよりも生活習慣病のリスクが高い
という報告がある
・食事でプリン体からできる尿酸より
果糖やアルコールの燃焼でできる尿酸の方がはるかに多い
・日本で開発されたフェブキソスタットという
40年ぶりの痛風・高尿酸血症の新薬がある
なんて感じでしょうか。
痛風患者よりも痛風一歩手前(痛風予備軍の)の高尿酸血症の人に
心筋梗塞の危険がある!?
痛風の患者は96万人、
痛風一歩手前の痛風予備軍といわれる高尿酸血症は1100万人
と推計されているんだそうですが、
小野文惠アナの説明によれば
・高尿酸血症(痛風予備軍)とは尿酸値が基準値の7を超えていて痛風ではない人
・尿酸値が高くても激痛に襲われる人(痛風を発症する人)は1割しかいない
(尿酸は冷えて固まる時に結晶になるので足の先等人間の冷えやすい箇所の
関節に結晶が集まるができるが、結晶が張り付いてるだけでは痛みは起こらず、
尿酸の結晶がたまたま剥がれ落ちると炎症を起こして痛風を発症する)
・残り9割は痛くも痒くもないので安心して高尿酸値なのを放置すると
心筋梗塞になる
・心筋梗塞になる理由は、まだ動物実験の段階でメカニズムを詳しく説明できないが
血液中に尿酸が沢山ある状態が続くと血管の細胞が尿酸を多く取り込み、
炎症を起こす等して血管が分厚くなり、動脈硬化が起こると考えられている
とのこと。
痛風患者が専門の両国東口クリニック理事長の大山博司先生によれば
・尿酸値が心筋梗塞と関係があるのが判ったのはほんのここ数年のこと
・尿酸値が高いと正常な人と比べて心臓病のリスクが2倍
・尿酸値が高いというのは、今、生活習慣病の入り口と言われてまして
学会のガイドラインでも尿酸値を生活習慣病のマーカーと考えて
尿酸値が高い時には生活習慣を改善しましょう、目安にしましょう
ということを提唱している
・尿酸の人体への直接的な影響はまだ完全な証明が済んでいないが
ラッドの実験では尿酸値を人工的に増やすと動脈硬化が起こる
とのこと。
実際、大山先生が診察した方の映像がありましたが、
・神奈川県の愛甲茂さん(現在63)は49歳の時に痛風を発症し、
治療を受け、痛みも治まり、2年後にもう1度痛風になったが
その後は痛みは全く無かった。
しかし、(薬の飲み忘れ等もあって?)基準値超えが続いていたところ、
(といっても基準値7をちょっと超えてる程度)
痛風発症後10年後に心筋梗塞になったが、
尿酸値が高い以外には高脂血症も糖尿病もなく、喫煙もしておらず
高尿酸値以外に心筋梗塞になる理由が見あたらなかった。
・尿酸値は高いけれど痛みは全く無いという戸塚洋光さん(52)という方は
関節に尿酸が溜まっていただけではなく、首の血管に動脈硬化が起きていたが、
煙草は以前から全く吸わず、コレステロールや他の値も正常だった。
・その他尿酸値が高いが全く痛みはない3名の中年男性も
漏れなく関節に尿酸が溜まっていた
ということで、痛風になったことはないけど高尿酸血症の人、
痛風になったことはあるけどその後痛みはなかったけど高尿酸値が続いている人
は心筋梗塞など心臓病のリスクがあるってことのようです。
女性の尿酸値が「6」を超えると生活習慣病のリスクが男性より高まる!
大山博司先生によれば、
・女性の方の場合も一応尿酸値の上限は7で男性も女性も一緒
・しかし、女性は元々ホルモンの影響で尿酸値は男性よりも2くらい低いので
女性の尿酸値の正常値は「5」
・女性で尿酸値が「6」を超えると
男性が「7」を超えているよりも生活習慣病のリスクが高まる
という報告もある
とのことで、
女性の場合、痛風にはあまりならないけど
痩せてて、タバコも吸わず、中性脂肪やコレステロールに問題が無くても
尿酸値が高ければ何の前触れもなく心筋梗塞なんてこともあり得る、
ってことになってしまうかも…((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
また、大山先生は
「これから女性の尿酸値の正常値は変えていかないといけない」
とも仰ってたので、厚労省とかが出すガイドラインの基準が
近々変わるかもしれませんね。
ガッテンは
「痛風だけじゃない!尿酸値は生活習慣病のサイン」
とのことでした。
プリン体の多い食品
でも、「プリン体よりも果糖やアルコールの方が良くない」
というのが結論なので、あまり意味はないかもしれませんが一応。
数値は100gあたりのプリン体の量だそうで
「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」を基に計算したそうです。
あん肝酒蒸し 399mg
鶏レバー 312mg
明太子 159mg
納豆 113mg
白米(ご飯) 25mg
ビール 4mg〜8mg
プリン(お菓子)0mg
※志の輔さんは納豆が意外だって言ってましたが、
山瀬まみさんが言っていたように明太子2腹食べちゃう人はあまり居ないかな
って思うので、痛風や高尿酸血症だと「納豆+ご飯」がキビシイかも。
※よくダメだダメだって言われるビールのプリン体が少ないっていうのは
意外でしたけど、アルコールが良くないってことなんでしょう。
※お菓子のプリンはプリン体に引っ掛けたジョークで入れたようですけど、
「食事の西洋化がいけないんだ〜」なんて話はよくありますが、
確か、チーズ等乳製品や卵ってプリン体ナシなんですよね、
カロリーはともかく(^m^ )。
ただ、プリンは砂糖いっぱいですからプリン体ゼロでもダメでしょうけど。
新発見!尿酸値対策の落とし穴!!
尿酸値を直接上げる食べ物とは?
5年前に激しい痛風に見舞われた木村昭宏さん(55)という方は、
・医師に勧められてジョギングで10kgのダイエットに成功した
(といっても元がかなりだったのか今でも痩せてはいない感じ)
・食事は奥さんの綾子さんが作る野菜中心のヘルシーメニュー
・ビールもプリン体カットの発泡酒
・でも尿酸値は御本人曰く「高値安定」の7.2
ということで何故尿酸値が下がらないか、
奥さんが留守の時の木村さんの様子を盗み撮りして
痛風患者の食事指導をしている看護師の徳増淳美さんにチェックして貰ったところ、
木村さんが食べていたのは
・プリン体カットの発泡酒
・冷凍食品のパスタとピザ
・ロールケーキ(デザート?)を3切れ
徳増さんによれば、
発泡酒はプリン体カットなので問題なし、
炭水化物+炭水化物だからカロリーは多めだけどパスタとピザも問題なし、
で、
ダメ出しされたのがロールケーキ、
「尿酸値が直接上がっていく、結構ぽんっとスグに上がって行く物だと思います」
とのことでした。
木村さんの反応は
「あ、そうなの?それはショックだなぁ〜。
これは全く痛風には関係ないと思ってて、
もうこれはひたすらカロリーに関係があると思ってたから、
あした運動すれば解消できるなって言うのが基本的な考えです。
一番の好物がダメになっちゃった。」
とのことでした。
でも、小野文惠アナによれば、
このロールケーキ100gあたりのプリン体はたったの約6mg
だそうです。
大山先生によれば、
・ロールケーキには当然砂糖が入っているが、
砂糖はブドウ糖+果糖のだいたい半々で出来ている
・果糖を燃料として燃やしていく過程で尿酸が作られる
というのが判っている
・果糖の摂りすぎは尿酸値を上げる原因になる
とのこと。
また、
・果糖を多く含むソフトドリンク類も要注意!
・ロールケーキも1日1切れくらいなら問題ないけど、何個も食べるのはダメ
・果物も果糖を含むが、果物の糖分はお菓子に使われる果糖に比べればずっと少ない
ので、普通に1日1回果物を摂るのはあまり問題ない
(磯野貴理子さんの質問に対して)
とのこと。
新・尿酸値対策=果糖とアルコールを控えめにしてダイエット!
食品に含まれるプリン体からできる尿酸は尿酸全体のたったの4分の1!!
大山先生によれば
「プリン体として食事で摂って尿酸になるのは(尿酸)全体の4分の1ぐらい、
4分の3、これは自分自身の細胞があって、それは常に新陳代謝します。
そうすると古い細胞から尿酸ができます。
果糖とかアルコール飲んだりそういうことで
これを燃やしていく過程で尿酸が出来ますから、
自然に尿酸ができている分が4分の3くらいあります」
とのことで、字幕では
・(尿酸の)4分の1は食品に含まれるプリン体から
・(尿酸の)4分の3は新陳代謝やエネルギーの燃えかすからできる
となっていました。
また、大山先生によれば
「栄養指導の中でも食事のプリン体は1日400mgにしましょうとか、
そういうことはお話ししてきていますから、
それはそれで意味はあるんですけれど、
プリン体だけに注目して他は全然気にしない(果糖、アルコール、ダイエット)
ということではなかなか尿酸値は下がらない」
とのことでした。
ということで、番組のまとめ的部分で多少上記と一部重複しますが
尿酸値を下げるには
@果糖を控える
⇒燃焼過程で尿酸ができてしまう
Aアルコールを控える
⇒果糖と同じ理屈で、アルコールを分解する過程で尿酸ができてしまう
Bダイエット
⇒肥満だと尿酸を排泄する能力が低下してしまう
※ただ、大山先生、「ダイエットが一番大事だ」と言ってはいましたが、
大山先生に診察受けた方が何人か出てきましたけど
殆どは痩せているのに尿酸値が高いって人でしたので、
太っているなら取り敢えずダイエットからかもしれませんが、
雰囲気としてはやっぱり糖分はダメ〜!って感じですね。
男性も甘党な人いますけど、
女性の場合しわ・たるみの原因にもなりますし
やはり糖分控えめに、でしょうか…(*´Д`*)。
【追記】
尚、これとは逆に積極的に摂取した方が良いモノについては
2014年11月18日のたけしの家庭の医学でやっていましたので↓↓を御参考に。
高尿酸値放置は痛風だけでなく心筋梗塞を引き起こす!|プリン体分解時にできる尿酸と活性酸素が動脈硬化の原因に!!|尿酸を排出するアルカリ性食品摂取!奥薗レシピ!!|たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学 プリン体カット&朝食効果で血管を老けさせないSP(11/18)
尿酸を体の中で作るのを抑える新薬:フェブキソスタット
番組の最後でチョロっと触れていただけですが、
フェブキソスタットという新薬は大山先生によれば
「尿酸を体の中で作るのを抑えてくれる40年ぶりの新薬」
なんだそうで
「日本で開発された物ですけど世界中で使われるようになってます」
とのことで、
利点は
・副作用が少ない
・腎臓が少し悪くても服用可能
・効果が強くて1日1回飲むだけで十分尿酸値をコントロールできる
とのこと。
Wikipediaによれば
帝人ファーマが開発し、
日本では「フェブリク」という名前で2011年に承認された
痛風及び高尿酸血症の治療薬
なんだそうです。
市販されてるのかどうかは判りませんが、
薬ですから副作用が全く無いハズないので、
痛風が発症してたり、高尿酸血症だって判明していれば
お医者さんの処方受けた方が良いんでしょう。
サプリメントで有名なのは(っていうか痛風や高尿酸血症のサプリってあまり無い)
「白井田七」でしょうか?っていうか漢方なので
痛風だけじゃなくて高脂血症やコレステロール値が高い人にも良いみたい。
医者に行く暇が無い方とか、医者に行きたくないなんて方とかは
取り敢えずはこういうのでも良いのかな〜って感じでしょうか。
勿論、砂糖やアルコール控えてダイエットしながらですけど(ノ∀`)。