取り敢えず水溶性食物繊維を多く含む食材を食事に1品加えるだけで
血糖値が下がって糖尿病が改善される?お手軽ワザ!
6/11のNHK
ためしてガッテン〜食べて糖尿病大改善!医師も驚がく最新ワザ
の話題です。
よくよく考えると腸内フローラネタ+やせるホルモンGLP-1ネタの焼き直し、
というか根本理論は同じなんだろうなぁ〜、っていうのはあるんですが、
血糖値下げ、糖尿病改善に焦点を当てて、
やり方も今迄の糖尿病治療の基本の運動・薬・食事制限とは全く別の
何時もの食事に水溶性食物繊維を含む食材を1品加える
ってだけでハードルが異常に低いので、判りやすくて良いかな?ってことで
取り上げてみました。
(但し、治療中の方は水溶性食物繊維を含む野菜を食べれば直ぐ薬を止めて良い
ってことではないそうで、今行ってる治療を直ぐ止めるのは危険
とのこと。
あくまで体質改善なので時間が掛かるが、将来的は薬を減らせる、軽い人なら止められる
こともある、とのことです。)
主に(ビデオ出演の先生が何人かいらしたので)教えて下さったのは、
たけしの家庭の医学の腸内フローラの時に出演されてた
慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科の伊藤裕教授、
amazonのは最新刊みたいなので番組違いですがたけしの家庭の医学での腸内フローラの
ネタ本的書籍を紹介しましたが、たけしの家庭の医学での腸内フローラで紹介した本の方が
今回のネタ的には良いかも・・。
7000人も会員がいる日本内分泌学会の会長さんなんだそうで、かなり偉い先生が
一般向けに書いてる本で、色んな健康法の真偽まで書いてあるそうで面白いかも。
で、ためしてガッテンの方は、相変わらず無駄な(番組作りとしては無駄じゃない
でしょうけど)謎解きと、無理矢理優しい表現にしようとして何言ってるんだか判らない
とかありましたので、取り敢えず「インスリンの分泌を促進するスイッチ」って何?
って辺りから書いておこうと思います。
インスリンの分泌を促進するスイッチとは消化管ホルモンのインクレチン!
インクレチンはやせるホルモンGLP-1などの総称!!
番組では「インスリン分泌を促進するスイッチ」とやらが何なのか?
最後まで言ってませんでしたが、NHKのためしてガッテンのHP見たらアッサリ
書いてありました¥^−^¥。
「インスリンの分泌を促進するスイッチ」とは消化管ホルモンの「インクレチン」
Wikipedia:インクレチンによれば、消化器ホルモンの総称で、
すい臓から分泌される血糖を低下させるホルモンのインスリンの分泌を刺激して
インスリンの作用を大きくするホルモン、だそうでGLP-1やGIPがインクレチン、
なんだそうですが、GIPの方は今迄出てきたこと無いと思いますし、肥満促進効果も
あるようなので今回は置いて、だいぶ以前にたけしの家庭の医学でやっていた
やせるホルモンGLP-1の時でもGLP-1を使った糖尿病の薬が既にあって、
メタボ大国アメリカでは肥満の特効薬として利用されてるって話でしたから、
このスイッチ=インクレチンを増やすことができれば、そりゃ血糖値も下がりますよね〜。
血糖値劇的改善のカギは誰もが持つ腸のスイッチ=インクレチン!
腸内細菌バクテロイデスのエサになる水溶性食物繊維を摂取すると
インクレチンが増える!!
別の番組でも紹介されていましたが、手っ取り早く腸内環境を整えるには
健康な人の腸内細菌を血糖値が下がりにくい体質の人に移植して良い腸内細菌を
増やして体質を改善させる、というオランダの医師が開発した方法で、具体的には
欲しい腸内細菌を持っている人の便を水に溶かしてお腹の中に直接入れる
便微生物移植という方法がアメリカの大学病院等で行われてる
んだそうですが((;´д`))、
日本で行われてるのかは??ですが、余程重症で緊急性を要するって場合じゃないと
日本人のメンタリティーならお断りですよねぇ(ノ∀`)。
ということで、
インスリンの分泌を促進する腸のスイッチ・インクレチンを増やす腸内細菌の
エサになる水溶性食物繊維を摂ればよい!って超お手軽で誰にでも出来る方法
がある、ってお話しです。
水溶性食物繊維を摂ると腸内細菌バクテロイデスのエサになり
バクテロイデスが増えると腸のスイッチ=インクレチンが増える!
伊藤裕先生、ビデオ出演の慶應大学医学部入江純一郎先生、小野文惠アナの
説明をまとめると
・腸内細菌の中には自身が持っている血糖値を下げる力を引き出すような腸内細菌
(バクテロイデスの仲間)が存在する(入江先生)
・腸内細菌は我々が飼っているペットで毎日エサを与えなければいけない(伊藤先生)
・イヌリン(参照 Wikipedia)という水溶性食物繊維の1つが血糖値を下げる腸内細菌バクテロイデスの
非常によいエサになる(伊藤先生)
・腸内細菌バクテロイデスはインスリンの分泌を促進する腸のスイッチ=インクレチン
を作り、バクテロイデスが増えれば腸のスイッチ=インクレチンが増え、インスリンが
多く出て血糖値が下がる(小野アナ)
・このことはホントに最近ここ数年間で判ってきたことで、医学界で最も注目されている
研究(伊藤先生)
・腸内細菌に水溶性食物繊維を与えることで糖尿病になりにくい体質に変えられる
(伊藤先生)
とのことです。
慶應義塾大学病院では糖尿病の患者さんの協力の下腸のスイッチ=インクレチン
を作ることを研究していて、11年前に糖尿病と診断された山本眞也さんって方は、
診断時の血糖値が270mg/dL(正常値110mg/dL未満)でインスリン注射で血糖値を
抑えるしかなかったのが、この研究に参加して3年で血糖値が安定し、インスリン注射の量
も半分で済むようになったそうです。
↑↑は緑の部分がバクテロイデスで、研究開始から3年で大幅にバクテロイデスが
増えてる様子。
因みに、人間の腸内細菌は100兆個以上もあり、その重さは1〜2kgもあるそうで、
便は水、食べカス、剥がれ落ちた腸の粘膜、それに腸内細菌(他番組では腸内細菌の
死骸と言ってましたが…)で構成されるので、腸内細菌の様子は検便で判るそうですが、
矢印のような先に小さなブラシが付いてるキッドで採取して(キャップ上の蓋もある)
病院に持っていくんだそうで、1度糖尿病と診断されちゃうと色々大変ですが、
山本眞也さんは前よりも調子が良くなってきた、って実感できているようでした。
伊藤裕先生オススメの食材&食べ方
伊藤先生によれば(だいぶ意訳ですが)
「今迄糖尿病では食事制限というのをやっていましたが、これは血糖が上がる物を
食べてはいけない(という発想でしたが)、今回はそういう考え方とは違う。
腸内細菌にエサを与えるって発想な訳ですね。
ですから、我々は普段食べている物にプラスα食べよう、1品加えようというものです。」
「どういう1品が良いかというと、食物繊維の中でも水に溶けやすい水溶性食物繊維」
「水溶性食物繊維が多い食品を1品加えることで糖質や脂肪が多い食品が
自然に減らせる」
とのことです。
伊藤裕先生オススメの食材
・ゴボウ、ニンニク、タマネギ、ネギ、ニンジン、アボカドなどに水溶性食物繊維
が多い
(また食物繊維というと葉っぱ類を連想しがちだが、根菜類がよいとのこと。ただ、)
イモ類はでんぷん質が多いからかダメのようです。でもアボカドは脂質が多いですが、
OKのようです。相殺して余りある食物繊維量と糖質は少ないから、
ってことでしょうか?)
・キノコ類、オクラ、トマトなど
・海藻類(ヒジキやワカメなど)、ネバネバ系(納豆など)
・大麦入り玄米ご飯、五穀米なども簡単で水溶性食物繊維を摂れる
伊藤先生によれば
「牛丼屋さんに行っても納豆を付ける」なんてやり方でも良いそうです。
また、
「ヨーグルトも菌を取り込めるので良いんですが、脂肪分や糖分が多い製品
もあるので、その辺は要注意」
だそうです。
尚、番組大実験として最近血糖値が気になる方3人に2週間食事に野菜を1品付けて貰う
というのをやってましたが、
グリコアルブミン(血糖値の指標の1つ 参考Wikipedia)の値は全員下がり、
血糖値も下がったそうですが、血糖値が一番下がった落合さんって方の場合
血糖値が154mg/dl⇒118mg/dlと40mg/dlも下がり、
腸内細菌もバクテロイデスが増えているって状態でした。
落合さん
「楽しく食べられるし、美味しく食べられるし、それで血糖値が下がって嬉しい」
とのこと。
見た目、きんぴらゴボウとかご飯が進みそうなもの食べててこの数値ですから
かなり良いと思いますし、かなり続けやすい部類の健康法ですが、
それでも続かないって方はまぁ、水溶性食物繊維のサプリとかもありますんで、
少なくとも血糖値だけは下げられるよう何とか水溶性食物繊維を、って感じですね。
(男性2人はかなり太めでしたので、どう見ても痩せた方が良さそうではありましたが…)
また、他のお2人も
「沢山食べたのに数値が下がったのが嬉しい」
とのことでした。
増やしたスイッチ(インクレチン)を更に増やす方法!
魚をご飯より先に食べればインクレチン分泌が更に促進されインシュリンも増える!
関西電力病院では薬で治療中の糖尿病の患者さんの普段食べている物を徹底調査し、
魚を多く食べていた人の方が血糖値が改善したことが判ったんだそうですが、
ビデオ出演の関西電力病院の清野裕院長によれば、
「一番大事なことは先ず魚を食べておいてからご飯を食べていただく、
これを逆にすると全く効果が無い」
とのこと。
図を使っての小野アナの説明では
・ご飯を先に口にして魚を後にした場合、消化器官の中でこの順番は変わらず
ご飯が先にスイッチ(インクレチン)に到達する
・魚を先に食べると魚が先にスイッチ(インクレチン)に到達し、
魚にはスイッチを押し「インスリンを出せ」という指令を沢山出させる働きがある
と何か抽象的な説明に終始してましたが、これはたけしの家庭の医学で以前言ってた
ように、EPA摂取によりGLP-1が分泌されたってことなんでしょう。
ただ、青魚とかサバとかそういう限定せず、映像でも白身のお魚食べてましたから、
痩せるじゃなくて血糖値を下げるって目的ならそんなに多くのEPAは要らないよ、
ってコトなんだと思われます。
魚あまり食べずサプリで補ってる方は食事中っていうのが案外良いかも・・。
それと番組の割に最初の方でやっていた肥満対策の手術の話で、
肥満度を表すBMI(ボディマス指数 参考Wikipedia)
が30以上無いと出来ないという胃と小腸の一部を切除してしまう手術の説明で
「あまり食べ物が消化されずにスイッチ(インクレチン)に到達するとインスリンを出せ
という指令が早く出るのでインスリンが早く分泌され血糖値が下がる」
とのことでしたので、魚よりご飯が後に来てくれた方が先にインスリンが分泌されて
都合がよいってコトなのかも知れませんね。
また、ためしてガッテンでも以前食事の順番は
野菜→タンパク質→炭水化物が良いって回があったようですが、
内容的には↓↓とほぼ同じと思われます。
朝食を抜くと昼食時は飢餓状態で大量にインスリンを分泌して隠れ高血糖・糖尿病に!朝食を野菜(食物繊維)から食べると昼食時野菜を摂らなくても血糖値上昇が抑えられる!!|たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学 プリン体カット&朝食効果で血管を老けさせないSP(11/18) その2
こちらは食物繊維(不溶性食物繊維の方)に糖分が絡みついて嵩増しし、
糖分の吸収を抑制するって話で、これはこれで別の糖尿病対策ですが、
理論は違いますが、結局は食物繊維が不溶性か水溶性かの違いと、
魚を食べるって点以外はやり方は酷似してますので、
参考になるかな?と思います。
成人病系のネタって、ものすご〜く単純に言うと、
「野菜を食べましょう」「魚を食べましょう」
に大体なっちゃいますが、それだけ重要ってことで
肉好き・野菜嫌い・糖質大好きな方、がんばりましょう(ノ∇≦*)。